壁の下地が分からない時の調べ方

家づくり

みなさんは、「時計や写真を付けたいけど壁に穴を空けるのが、こわいなあ。」
「せっかくの新築の壁にキズをつけてしまうと嫌だなあ。」と悩んでいませんか?

実は、下地位置を知るためには、柱の大きさと壁がどのように造られているかを確認する必要
があります。


なぜなら、下地として使う柱や間柱(壁を造るための下地)の位置は図面に柱芯(柱の真中~柱の真中)から柱芯や柱芯から間柱芯で寸法が記載されているので、壁の仕上がり分を足したり引いたりする
必要があるからです。

私は、住宅の工事に携わって20年になり何度も、時計や鏡などを取り付けてきました。
この記事では下地の探し方と無い時の対処法を書いています。

壁下地の位置が分かるので、すぐ取れてしまうという失敗を減らすことができ、物をしっかりと付ける事ができます。

また、壁自体を壊してしまうという最悪の事態を回避することができます。

壁下地とは

壁下地とは物を取り付けた際に強度の確保ができる下地の事

下地の無いところに留めてしまうと物が落下したり、壁自体が重さに耐えきれず壊れてしまうので、
しっかりと下地のある壁に物を固定することが大事です。

壁下地の探し方 (木造住宅の場合)

柱の大きさや、壁の仕上げがどのように造られているかを確認し、柱のある場所を探します。

なぜなら柱は家の構造材で、規則的な位置にあり、しっかりとした下地になるからです。

下地が無い所は基本空洞になっているので、物を取り付けることができません。

また、取り付ける事が出来たとしても、石膏ボード自体に支持力がないため、すぐに取れてしまうの
で注意が必要です。

壁の種類    大壁工法  (柱が見えていない壁の仕上げ)

柱の上に石膏ボードが貼られ、クロス仕上げになっている壁

柱に直接石膏ボードが貼ってある壁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・直貼り仕上げ
(例:柱の大きさ 105㎜+ 石膏ボード厚み 12.5㎜使用)

柱に胴縁という木材を打ってから石膏ボードを貼ってある壁・・・・・・・・・胴縁打ち仕上げ
(例:柱の大きさ 105㎜+ 胴縁の厚み 16㎜ + 石膏ボードの厚み 9.5㎜使用)

上記のように壁の仕上げには、おおかた2種類あります。
住宅の図面に記載されている寸法は、柱芯から柱芯で書いてあります。
そのため、仕上げの壁が、どのくらい出ているか確認する必要があります。

直貼りの場合


柱105㎜角なら半分の大きさ52.5㎜+石膏ボードの厚み12.5㎜で65㎜、壁が柱より前に出ています。

 例: 図面で柱芯々910㎜にある柱の位置を出したい時 

出隅の場合
入隅の場合

                        出隅の場合は   910㎜+65㎜≒975㎜
                        入隅の場合は   910㎜-65㎜≒845㎜   


                                       になります。 

胴縁打ちの場合

柱105㎜角なら半分の大きさ52.5㎜+胴縁(木材)16㎜+石膏ボード9.5㎜で78㎜、壁が柱より前に出ています。

例: 図面で柱芯々910㎜の位置を出す時

                       出隅の場合は  910㎜+78㎜988㎜
                       入隅の場合は   910㎜-78㎜832㎜

になります。 

また、胴縁打ちの場合は床から300㎜や227.5㎜の間隔ずつ横に木を打っているので、そこを狙って取り付けることもできます。

下地を確かめる道具

用意する物    

  • 下地探し (どこ太君)
  • 巻尺 スケール
  • マスキングテープ又は、鉛筆と消しゴム  (位置を記すため)

出したい下地寸法を巻尺で測りながら鉛筆で印をし、下地探し(どこ太君)を使って壁に差して、実際にあるかどうかを確認します。

壁に描きたくない方は、マスキングテープを貼って、その上から描くようにすると良いです。

下地があるときは途中で針が止まり、無い時はスポッと針が壁の中に入ってしまいます。

どうしても下地を探しても分からない時や無い時は、ボードアンカーと呼ばれるものを壁に打ってビスやねじをとめるようにして下さい。
大体、重さ5㎏までは固定する事が出来ます。

重い物を取り付ける場合は必ず下地を入れるようにして下さい。

前もって取り付ける物が決まっている時


工事前に、取付けする物が決まっていたり、予定がある場合は、打ち合わせ時に建築会社へ依頼をしましょう。

どのようなものがあるのかを書きましたので、参考にして下さい。

  • 壁掛けテレビ
  • 棚やカウンター類
  • 自転車
  • 掲示板など

図面に床からいくつ高さで、どこまでの範囲にいるかを記入した図面や写真をもらうようにし、
後で取り付ける際に困らないようにしましょう。 下地位置が分かるもの

取り付ける物を選定する。

メーカーや商品によって、留め方や下地のいる範囲が違いますので、取り付ける物を決定する。

例えば

パナソニック 55型 壁掛け金具は○○の○○を使う というように決めると

下地位置のみならずコンセントの位置も適した場所に配置することができます。

まとめ

実際に取り付ける時になってみないと想像がつかないかもしれませんが、決めておくことで後になって壁を壊したり、余計な費用が発生するのを未然に防ぐことができます。

是非参考にしていただいて、お役に立つことができたらうれしいです。

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