シャッターが無くて大丈夫?

家づくり

台風や防犯などを考えて、窓にシャッターを付けた方が良いか?それとも必要無いか?
と悩んでいる方にこのブログを読んでいただきたいです。
住宅業界で20年働いている私が、どのように決めたらよいかを伝えていきたいと思います。

防風対策をしたいなら付けるべき。

近年、台風の大型化が進んでいて、いつ・どのタイミングで来るかは、誰にも予想が付きません。
しかし2019年千葉県では最大瞬間風速 57.5m/sの強い暴風に見舞われ事は記憶に新しいところです。

そう考えると、シャッターを付けて安心を得たいと考えると思います。
しかし、本当にそれって・・・・?

それでは、もう少し掘り下げて確認していきたいと思います。

各地方における過去の台風の記録に基づいて国土交通大臣が定めている風速があります。
それが基準風速です。
各地で基準風速は違い、よく台風が来る沖縄や鹿児島は風速が強くなっています。

それでは、シャッターはどのくらいの風速に耐えるように設計されているのか。

調べてみると窓と同じ正圧ではなく、シャッターの耐圧性能は負圧(1㎡あたりどれくらいの引っ張りに耐えれるか)で確認していて1200Pa(パスカル)になります。

負圧が1200Paということは、押す力(正圧)は2倍の2400Paになるので、風速換算値は
62m/sの風圧に耐える強さがあることになります。

これを考えると台風に備えるタフなシャッターで、効果はありそうですね。
ちなみに耐風タイプもあり、そちらは1600Pa(負圧)にもなります。
(※サッシメーカーによって種類が異なります。)

シャッターのその他の性能

一概にシャッターと言っても防風や防犯のみではないので、こちらで性能を確認してみてください。

防犯性能

ガラスの前には1枚鋼板やアルミ材があり室内からの開け閉めのため、外部から侵入には時間を要し
防犯効果が期待されます。

遮音性能

住宅の前面が道路に面していて騒音を入れたくなかったり、夜勤などで昼間に就寝をしている方は、シャッターを閉めることで、その効果を得られると思います。

プライバシーや採光,採風を確保する事ができる。

室内のプライバシーを確保しながら、スラット板に穴が空いる物を使用すれば、明かりや風を必要に応じて取り入れることができる。
締め忘れや開閉操作が楽なように電動タイプすることもできます。

シャッター無しで台風対策するには、どのようにすれば良いか。

安全合わせガラス(防犯ガラス)で特殊フィルム中間膜30mil(厚み 0.76㎜)が入っているので割れにくいです。また、飛散物が当たっても貫通しにくく、破片が飛散しにくいガラスです。
破りに強いガラスなので、防犯と防風の対策の代替え案としても使えます。

価格を比較してみます。

手動シャッター付2本引き違いペアガラスサッシと2本引き違いペア防犯ガラスは、
ほぼ同額になります。     
(サイズ: 巾 1690㎜ 高さ 2200㎜の場合で比較しました。)

上記のシャッター付きサッシのガラスを防犯ガラスにすると+3万円ぐらいアップします。
金額は上がりますが、シャッターとガラスの2重で見た目と心とで安心を得られます。

冷暖房時に窓を開けてシヤッターを開け閉めするのが、億劫だなあと思う方や忘れそうな方は
+5万ぐらいで電動シャッターにすることもできます。

まとめ

シャッターには、たくさんの性能があるので、目的や性能に応じて検討するのが良いと思います。
拓けた土地や地域では、遠目からシャッターが付いていることが分かると犯罪の抑止効果も
あります。

また、家のデザインによって、シャッターが野暮ったく見えたり(ケース高が約250㎜あるので)、スタイリッシュな感じを出したいと考えている方にとっては、防犯ガラスを採用し、中間膜の厚さを変えることで、強い物へとグレードアップしてもよいかもしれません。

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