家の骨組みが出来たら、見るべき重要な5つのポイント

家づくり

上棟が終わって、紙に書かれたものが立体的になって、これから家がどんどんできていく姿が楽しみで、うれしい気持ちではないでしょうか?

また、骨組みは主要構造部であって、最も重要な所だとわかっては、いるけれど・・・・・。

しかし、どこを見れば、いいのか分からなかったり、どれもみんな同じように見えてよくわからないと思っていませんか?

そんな方のために、上棟が終わった後や工事中に見るべきポイントをわかりやすくお伝えしていきます。

私は、住宅工事に関わって20年になり、上棟も今まで何百件と携わってきました。

いくら構造計算をして大きな材料を使っていても、正しい施工をしなければ、全く意味が無くなってしまいます。そうならないための重要なポイントを教えます。

また、この記事を読むと、本来の性能を確保した丈夫で強い家にすることができ、完成した後の不具合も防ぐことができます。

骨組みは完成した時には隠れてしまうので、工事中にしっかりと確認しておくことが必須です。

後になって後悔しないようにしていきましょう。

ボルトの取付けや締め忘れが無いかを確認する。

柱、梁(横についている材木)は、ほぞ(接合するための突起や穴)と金物やボルトで固定をしています。

上棟時は、7人~8人で各場所を分担して行います。ボルトを入れる人や締める人に分かれていますが、ある程度入れ終わったら、違う事を行っていき、その日に屋根ができるよう優先して、次々と作業をしていきます。

これは、たくさん人数がいる時に行うことで、作業効率が上がり、早くできるからです。

そのため、時にはボルトの入れ忘れや締め忘れが起こってしまいます。
後でできるからといって後回しにせず、しっかりとボルトが入っているか、ナットは締まっているか
確認する事が重要です。
(ちなみにねじ山はナットから3山出ていることが良いです。)

吹付け断熱をする場合は、外回りの壁や屋根部分がウレタンで埋まってしまうので、

それまでに、ボルトや金物を確認しなければいけません。(上棟から約3週間前まで)

柱の建て起こしは良いか確認する。

上棟時に大工さんが壁の通りで区切って、柱の建て起こしを下げ振りを使って見ていますが、
念のため、自分でも確認した方が良いです。

柱が垂直に立っているかを3~4か所ぐらい下げ振りを使って確認します。
住宅の品確法による基準は1メートルにつき3ミリ以下が許容範囲内とされていますので、
家の柱の場合、長さは約3mなので、9㎜までの傾きは良いことになります。

実際には、約1cmも柱が傾いていると建具にも影響がでてしまうので、2,3㎜を基準に
する方がよいです。

釘の打ち忘れや打ち損じはないかを確認する。

釘の確認をする場所は下記のところです。

  • 屋根の合板(ベニヤ)  裏から見ると垂木材から釘が外れていることが多いので、外れている箇                                                                                        所が多い場合は打ち増しをしてもらいましょう。 
  • 床のパネル(剛床)   1階、2階の床パネルですが、こちらはねじれや地震や台風時に耐える壁にきちんと力を伝えるために必要なものになりますので、釘が必要な数打たれているか、
    打ち忘れが無いか確認しましょう。
  • 面材(ダイライト、モイス等) 壁の耐力を確保するために打つ板材です。釘がしっかりと打てていない場合は強い力に耐えることができなくなり効果を発揮させる事が出来なくなるため、釘の打ち込み過ぎや打ち忘れが無いかを、しっかりと確認しましょう。

どれも後に隠れてしまう所なので、早めの確認が必要になります。

材の割れや汚れあるかどうか確認する。

柱や梁材を組み立てる際に大工さんは掛矢(大きなハンマー)で材料をたたきながら、嵌めていきます。その際に割れたりする事がありますので、材料の欠けが無いか確認しましょう。

家の骨組みには乾燥材(KD材)が使われているため衝撃には弱く欠けやすいので、このような事が
起こってしまいます。見つけたら、ヒビや割れの程度によっては材料の取り換えをしてもらうように
しましょう。

また、汚れに関しては丸太等の特殊な材料を使う時や部屋の中でそのまま木が見えるもの(化粧材)は、表面に紙を巻いてありますが、物が当たったりするとすぐにキズが付いてしまうので、早めに見つけて、対処してもらいましょう。
丸太のようなものは水分が抜け切れてない状態が多く、カビが付いている場合がありますので注意が必要です。

シート養生をして建物をしっかりと囲ってあるか確認する。

上棟が終わり次の日が雨予報の場合はブルーシートで材料が濡れないように囲ってあるかを確認しましょう。
合板類は何枚も薄くスライスした板が接着材で圧縮されて作られていますので、水を含むと膨らんでしまい、床の不陸がでたり、カビが生えたりします。ですので、しっかりと濡れないようにすることが大事です。

たまにボロボロのブルーシートを貼って体裁のみ良くした現場があり、それでは、全く意味がありません。

上棟時はいくらブルーシートをかけても、屋根、壁共にできていない状態なので、どうしても雨が入ってしまいます。ですので、最小限に雨が入らないようシートを行い、その後の対応がすごく重要です。

上棟時にブルーシートをかけて、なおかつその後に濡れたベニヤ等を風通しを良くして、乾かすまでをきちんと行う会社がお客様の事を考えて建てている会社だと思います。

まとめ

家の骨組みの重要なポイント5つを見てきましたが、どれも時間が経ってしまうと直すのが難しくなってしまう所ばかりです。

上棟が終わった後はどうしても図面から立体的に形になるので、ほっとして安堵しがちですが、引き渡しが終わるまでは、しっかりと確認をして後悔しないようにしましょう。

今回の5つのポイントを参考にしていただき、自分の目で確認する事でより安心に繋がると思います。

参考にしていただけると嬉しいです。


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