新築工事をする際に、家の形や間取り、中の仕上げなどに全力投球で決めていて、外構(エクステリア)になると疲れてしまい、頭が回らない。とか家が完成してからゆっくり考えようと思っている人は失敗します。
なぜなら、私は20年間住宅工事に関わってきて、いくつもの外構の問題にぶち当たったからです。
そうならないためにも事前に外構を決めておく事をお勧めします。
では、どのような事が、問題になったのか具体例を挙げていきたいと思います。
地面から出ている桝や埋設している配管に当たって、やり替えになってしまう。
- 建物周りの地面の高さを建築ではGL高(グランドライン=地盤の高さ)といいますが、
そのGL高を基準にして下水や雨水の配管をしたり、桝の高さを決めていきますが、
外構が決まっていないとGLよりも桝の高さを上げておき、後から高さ調整して
カットできるように伸ばしておくので、住み始めて車を留める際に桝を壊してしまったり、
桝があちこちに出ているので、車の留められるスペースも限られてしまいました。 - カーポートをよく敷地の境界いっぱいに設置しようとした時、カーポートの足が配管に
いてかかってしまった。 - 駐車場と建物の地盤に高低差がある時は、配管をどの位置で落とすかを決めていないとブロック
が積めなかったり、階段に当たってしまった。
コンクリートを打ったので、ポーチ階段が1段埋まってしまった。
地盤の仕上げが、砂利・砕石、土やコンクリートなど仕上げによって勾配の取り方で高さが変わってしまうので、ポーチの階段が1段埋まってしまったり、階段の高さが1段だけ違ったりと支障が出て
しまった。
足元が悪く、玄関タイル・車のタイヤ、家の前の道路も土だらけになった。
建物周りは雨水や下水配管のため、土を掘ったり、埋めたりするので何もしない状態よりもカサが増え
粘土土が表面に出てグチャグチャで、水はけも悪く玄関や道路など家の周り一帯が泥だらけになった。
(とりあえず砕石を敷いて、整地しても外構工事でコンクリートにする場合は、一度スキ取りをして路盤を造るので、2度手間になり費用を2重に払うことになります。)
新たに電源が必要になり、露出配管しかできなくなった。
カーポートに照明を付けたり、アプローチの床や壁に埋め込みライトなど、急遽いることが分かり、後から配線したが露出配管になって見栄えが悪くなった。
引き渡し後、設備は使えないし防犯に悪い。
- 門壁や機能ポールがないので、インターフォンやポストが使えない。
開けた状態で、訪問者が誰だか分からないし、いつ来たかも確認できなくなる。 - ポストがないので郵便物を受け取ることができず再配達になったり、仮の箱で対応するが
どこへでも持っていけるので、防犯上良くない。 - 設置場所の外構ができていないと、室外機が置けずエアコンが使えなし、プロパンガスの場合はボンベが置けないので、食事が作れない可能性もでてきます。
(かさ上げして設置したり、携帯用ボンベで一時対応できる場合があるが、手間がかかる。)
まとめ
このような状況を回避するためには、どのようにしたらよいかを説明していきます。
なるべく事前に外構を決定する。(プランのみではなく仕上げまで)
当たり前のことになってしまいますが、家づくりと外構は、別の物ではなく全体的に繋がっているので、一緒に決めって行った方がいいです。
「外構は建物が出来てから、考えましょう。」という営業マンは信用できません。
後になればなるほど、予測での工事となるため不具合が起きやすいです。
重要なポイント
1.高さ・位置・仕様を決める。
土地に高低差がある場合は特にスロープなのか階段か、若しくはどこで区切ってブロックを積むかと、地面の仕上げは土や砂利、それともコンクリートのどれにするか、どの範囲まで行うかを決める。
2.外構設備の決定し、あらかじめ配線や配管を逃げておく。
設備には、配線や配管を電気屋さんや水道屋さんに行ってもらわなくていけないため、事前に決めておくことが必要になってくる。
注意する点
(カーポートの足の位置や樋を配管接続する時、電気自動車の充電スタンドの位置、シャッターの電源など)
3.入居後にすぐ使う設備がくる所は、前もって整備しておくか、仮置き対応できるか確認しておく。
これは忘れがちなので、困らないためにも必ず行うようにして下さい。
(例 エアコン、インターフォン、ポスト、プロパンボンベ)
高さ関係は難しいので、外構やさんと相談しながら決めていった方が、分かりやすいし間違いが少ないと思います。
早めに決めるのは大変ですが、外構を決めておいた方が無駄なお金や時間を使わなくて済みますし
住んでから困る事も少なくなると思います。
ですから、家の内部のみならず外構も事前に決めておきましょう。
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