デザインを重視している住宅でよく行われている隠蔽配管(配管を外に出さずに壁内に入れる)でのエアコン取付ですが、間取り上、どうしても隠蔽配管にしなければいけない時(建物の真ん中に部屋がある場合や外部に接している壁面に付ける所がない場合)以外は、デメリットが多いので、やめた方が良いです。
その理由は、室内機から近いところで外に配管を出す一般的なエアコンの取付けとは違い、建物内部で取り回す配管が長くなるので、それにより空調効率が落ち、その分電気代もかかってしまいます。
また、配管経路を確保するため家の構造体である梁や土台に穴を空けなければならないからです。
具体的にどのような事があるのかを見ていきたいと思います。
工事金額が割高で、メンテナンス費用がかかる。
- 事前にエアコン取付場所から室外機までの配管経路の確認をし、2階に設置する場合は1階に配管を下ろしてくる壁が必要になるので、その分の壁造作費用と基礎にコア(Φ75ぐらいの穴)を空ける費用がかかってしまいます。
- 配管を天井や壁に埋め込むため、後から取り換えや交換をすることが難しいです。
どうしても交換となると壁を壊して、再度造る費用が出て大がかりになってしまいます。 - 配管経路が大きな梁にかかる場合、そのまま配管を通してくると天井高が取れなくなるので、取り回しをしながら行うため、どうしても長くなるので材料代と工賃の両方が、高くなります。
家の構造体を傷めてしまう。
- Φ75ぐらいの穴や加湿機能やお掃除機能の付いたエアコンの場合はΦ100ぐらいの穴を梁や土台に空けて配管していかなければならない。(配管が増えるため)
- 基礎から配管を出す場合は、立ち上がりに穴を空けないといけない。(土台上で出す場合はいらない。)
- 配管は家の構造に関連するので、専門的な知識が必要なので、しっかりとした経験や実績のある業者さんでないと、雑な工事になる可能性があります。
責任の所在が分かりずらくなる。
手配先 | 作業範囲 |
---|---|
家電屋さん | 本体手配、取付け |
建築会社 | 隠蔽配管、本体手配、取付け |
個人(ネット購入) | 本体手配 |
上記のように工事を頼む場所や作業範囲に違いが、あるので故障やトラブルが発生した場合は
どこに責任があるのかが、分かりづらくなります。
例えば、エアコンを使用してから、冷暖房が効かなかったとすると、最初はエアコン本体に原因がある
と思って家電屋さんに診てもらたが、配管に穴が空いてる事が分かって、最終的には建築会社さんに直してもらったり、その逆でエアコン本体が壊れていた事もあります。
ですので、そのような時に困らないためにも依頼先を明確にしておくか、1本化しておきましょう。
まとめ
通常は壁がある下には土台や梁がいるので、隠蔽配管エアコンの設置台数に応じて削ったり、穴を空けて工事をしなければいけないので、十分に理解した上で検討してほしいと思います。
チェックポイント
- 外の見た目だけではなく、隠蔽配管についても理解している。
- 通常のエアコン工事より割高になる。
- 使う機種が決まっている。
- 故障時に余分なお金がかかる場合がある。
隠蔽配管エアコンを進めている人の中でも見た目重視で提案している人が多く、その事には触れず採用が決まっているので注意して下さい。
配管経路とそれに伴う工事を建築会社から教えてもらい納得したら取り入れましょう!
少しでも参考になればうれしいです。
ありがとうございました。
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